【コラム】スリランカ、株式市場の成長と今後の動向(前編)

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コロンボの証券市場は内戦の終結(2009年)以降、成長を続け2008年に37億ドルだった時価総額は、およそ240億ドルにまで拡大。世界で二番目にパフォーマンスが優れている市場となりました。スリランカ証券取引委員会委員長のナラカ・ゴダヘイワ氏を取材した記事「スリランカの長期的な平和の配当(原題:Sri Lanka’s prolonged peace dividend)」が「Finance Asia」に掲載されていたので、前編・後編の2回に分けてご紹介します。


―スリランカ市場の成長トレンドについて

もともとスリランカは1990年代には南アジアで最も洗練された取引市場でしたが、長引く内戦の影響を受け、地域で取り残されてしまったと、同氏は分析しています。それが内戦の終結とともに、市場は急激に成長しました。ただしスリランカの株式市場は単調に右肩上がりを続けているのではなく、内戦が終結した直後の2009年と2010年にそれぞれ2倍となる急成長をし、2011年にピークを迎えた後は揺り戻しが起こりました。

—成長にブレーキがかかった理由とは?

同氏は、終戦後の急激な成長は持続可能なものではなかったとしています。多くの国内投資家が内戦終結をチャンスと捉えて過剰な投資をしていたのが、市場の揺り戻しにあい、混乱に陥ったのだと同氏は分析しています
ただし、2012年の終わりから再び上昇トレンドとなっており、また市場も投資家も以前に比べてかなり洗練されていると同氏は言います。市場監視システムが強化され、市場操作が行われそうであれば、素早い防止策が取られると同氏は主張します。

—今後の成長をどう予測するか

スリランカの経済成長に伴い、証券市場も間違いなく成長すると同氏は答えています。2020年までに、スリランカ政府はGDPを1500億ドルに成長させようとしており、証券市場はその66%にあたる1000億ドルにまで、時価総額を伸ばしたいと同氏は考えています。またこの数年、海外で投資キャンペーンを展開しており、直近3年間で9億ドル以上の海外投資を獲得しました。今では、スリランカの証券取引のうち32%が海外投資家によるものだとしています。

—スリランカ市場があまり多くの人に意識されていない点について

日々の取引量は900万ドル程度と少ないため、スリランカはまだフロンティア市場として位置づけられているからではないかと同氏は言います。新興市場して認識されるためには、時価総額を拡大させる必要があり、そのためには大規模な上場が求められるが、近々実現するのでは、と答えています。現在、293企業が上場しており、そのほとんどが中小規模で、時価総額が10億ドル以上あるものは数少ないといいます。
海外投資家は流動性に関し不満をもっており、そのために昨年の12月、2年間で20%まで浮動株比率を高める規則を設けたとのことです。また同時に、新規上場を通して流動性を高める取り組みをしており、国有企業を含む50企業が今後3年で新たに上場するといいます。

<後編>へ続きます。

出典記事:http://www.financeasia.com/News/392688,sri-lankas-prolonged-peace-dividend.aspx

海外活用コラム 執筆:GTAC(2014年12月16日付)

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