【コラム】スリランカ、株式市場の成長と今後の動向(後編)

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内戦終結(2009年)により、世界で二番目にパフォーマンスが優れている市場にまで急成長を遂げたスリランカの株式市場。その成長要因と今後の動向について、現地紙の「Finance Asia」が証券取引委員会委員長のナラカ・ゴダヘイワ氏にインタビューをした記事「Sri Lanka’s prolonged peace dividend」を前編・後編に分けてご紹介しております。後編の今回は特に、今後の動向について焦点を当ててお伝えします。(前編はコチラから)



―具体的にどの国有会社が新規上場をする予定か

時価総額が10億ドルになるスリランカ保険会社は、2015年末から2016年初旬までに上場するだろうと同氏は述べています。また大手の電力会社や、スリランカ航空のケータリング部門、スリランカテレコムの携帯電話部門であるMobitelも新規上場の可能性があるとのことです。

―民間企業の新規上場についてはどうか

低金利と銀行流動性の高さから、民間企業は銀行から容易に資金を得ることができており、上場にはあまり関心がないと同氏は考えています。しかし、これらの企業が海外進出を狙う際には、証券市場を介して資本を集める可能性があると同氏は分析しています。

―市場規模拡大のために他に必要なことは

金商品取引決算機関(CCP:Central Counterparty)の不備は、プロダクツ・ポートフォリオを制限していると氏は指摘しています。2015年から2016年初旬に向けて、中央銀行とコロンボ証券取引所の共同プロジェクトで、この課題を解決するとしています。現在、96%が株式ベースですが、CCPが出来ることによってプロダクツが広がり、デリバティブが導入されることを目指しているとのことです。

―不動産信託(リート)も拡大を目指すのか?

この問いに対し、同氏は「当然」と答えています。スリランカでは高速道路などのインフラ開発が進んでおり、今後は住宅整備が進められることが求められており、リートはそのためにも必要だと言います。ただし初期においては、都市整備機構や鉄道省のもつ広大な土地に、年金機構の資金を投入して、都市開発を進める必要があるとの考えを示しています。そしてその後にリートを導入していく方向性を示しています。
また先進国では、ほとんどのリートは賃料収入をベースにしているが、スリランカでは不動産を賃貸するよりも所有する方が好まれるため、賃料収入とキャピタルゲインの間を取るリートモデルを構築しようとしているとのことです。

―スリランカはあらゆる面で、シンガポールと張り合おうとしているように見えるが

この質問に対しては、同氏は直接的には答えず、スリランカは南アジア緒国と友好な関係にあり、また南アジアの資本市場におけるハブとして成長させ、投資家が簡単に資本を調達できる環境を整えたいとだけ答えています。

—金融サービス業の拡大はどう取り組むのか?

部門ごとに分かれている金融ライセンスのユニバーサル化をすすめ、ローカルのプレイヤーだけでなく、海外のブローカーの拡大も目指したいと述べます。また現在は28社のうち4社のみが海外ブローカーではあるが、ローカルブローカーの買収には、海外から大きな興味が寄せられている状況だといいます。そして証券取引委員会としてもその動きを支援したいとしています。

—最後に債券市場について聞かせてください

利子所得にかかる10%の源泉徴収税を含む、すべての税金を廃止した2012年まで、債券市場はとても小規模だったそうです。これにより、2013年には400%の成長を達成するものの、いまだ10億ドル以下の小さな市場だといいます。しかし他の金融市場と同じく、2020年には200億ドルにまで市場規模が成長することを目指すというコメントで、記事を締めくくっています。

出典記事:http://www.financeasia.com/News/392688,sri-lankas-prolonged-peace-dividend.aspx

海外活用コラム 執筆:GTAC(2014年12月17日付)

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