【コラム】スリランカ大統領選、泣く中国と笑うインド

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DSC_5081先日行われたスリランカの大統領選挙。その成り行きを注視していたのは中国です。事前の予想に反して現職大統領が敗れるという結果によって、中国はどう影響を受けるかについて、Bloombergが「スリランカの大統領は負け、中国は同盟国を失う(原題:Sri Lanka’s President Loses an Election—and China Loses an Ally)」という記事で報じていますので、ご紹介します。


○中国のインド洋覇権の夢が、
 スリランカの政権交代で絶たれる

中国の習近平国家主席は、インド洋に進出し「海のシルクロード」を構築するという計画のために、これまでスリランカへの投資に力を入れ、ラージャパクサ大統領と親密な関係を築いてきました。スリランカは、現在進行しているコロンボでの埋立地開発を含めて、これまで40億ドル以上の投資を中国から受けてきたと記事は指摘しています。

一方、中国によるインド洋の進出は、スリランカの隣国で、中国のライバルのインドをいらつかせるのに一役買っているとのことです。中国とインドは国境問題を抱えており、中国はスリランカやその他、インドの影響を伝統的に受けてきた小国に力を入れることで、インドの勢いを封じる意図があるとのことです。

しかし先日行われた大統領選挙では、続投に自信を持っていたラージャパクサ氏に対し、対立候補であるシリセナ氏は、国民の間で広がっていた中国寄りの姿勢に対する不安感を吸い寄せることで勝利し、インド洋の覇権をめぐる中国の計画に障壁が生まれる結果になったと記事は述べています。

新大統領のシリセナ氏はインタヴューで「我々にとってインドが最も重要であるが、中国とも敵対しているわけではなく、良い関係を保っていきたい。ただし、開発という名の下、我々の国を壊し、不正に莫大な利益を得ている者がいるということは問題である」とコメントをしたとのことです。

このように新しい大統領は今後中国への依存を弱めようとしているものの、依然として財政赤字が続くスリランカは中国の投資を断ることはできないだろうと記事は述べています。

一方、スリランカの政策転換に関し、確実に喜んでいるのは、インドのモディ首相であると記事は述べています。「親しい友人そして隣人として、スリランカの平和、開発と発展のために、インドはスリランカへの連帯と支援を継続します」というモディ首相のtwitterでのコメントを引用して、記事を終えています。

出典:http://www.businessweek.com/articles/2015-01-09/sri-lankas-president-loses-an-election-and-china-loses-an-ally

海外活用コラム 執筆:GTAC(2015年1月22日付)

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