【コラム】スリランカの土地改革と今後の課題(後編)

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BkrSJKvCUAABtSmスリランカが抱える大きな問題のひとつに財政問題があります。政府が財政改革にイニシアティブをとっていけるのかを疑われたことが、1月の大統領選挙で現職大統領が敗れた要因のひとつとなりました。カメハメハ倶楽部が提携する現地の雑誌「ECHELON」が掲載した、スリランカが抱える財政問題をまとめたコラムの全訳を前編・後編の2回に分けてご紹介している後編です。(前編はコチラから)


◯税制度改革とともに歳出のコントロールをするべき

「スリランカには、外国人投資家を妨げている、ある不安要素がありそうに思えます。スリランカは、世界の魅力的な投資対象となりえる恵まれた条件を備えていますが、より社会制度を強化し、ガバナンスや法、秩序を改善していかなければなりません。国際的な企業は、強固な社会制度と明確なポリシーのある国に投資したがりますが、我々はこの分野において問題を抱えているのです。」と税務エキスパートのN.R.ガジェンドラン氏は述べます。

また、減税と税制の簡素化は、政府が期待したほど多くの新しい投資家と納税者を呼び込めていないと同氏は指摘します。(また一方で既存の納税者は、目標を必達しようとする税務当局による、強い締め付けを感じています。)財政節度の欠けている政府の網にかかる獲物にならないよう、多くの投資家が「待ち」の状況にあるしても、それは誰も責められません。

外国人投資家のみならず、国内の投資家も「レント・シーキング(ロビー活動)」と公平な競争環境の欠如という問題に悩まされています。

この数年間の減税と税制の簡素化によって、政府は経済成長に見合うだけの税収を確保することに失敗しました。財政赤字解消の目標を全うするためには、政府は公共投資を犠牲にするか、省庁の基金を取り崩すしかありません。しかし歳出超過が続くのであれば、負債は積み上がるばかりとなります。

GDPに対する税収の割合は1990年台の20%から11%へと徐々に減少しています。大統領府の税務関係筋によれば、この割合を20 %超にまで高めることが望まれるが、その実現には困難が多い、としています。IMFとスリランカ経済学会は、歳入を増やし、負債の罠に陥るリスクを最小限にするため、税制度の更なる改革を訴えています。

内戦終結後の経済成長は、建設や消費の拡大に牽引されてきましたが、財政諸指標は良く見せられることはあるにせよ、低く見積もられがちでした。IMFは政府とともに、政府の楽観的すぎる指標を実際の数値に合うように調整しています。

「政府によってなされた公約が実行されるとは信頼できません。特に交通、通信、農業、エネルギー、水道、衛生などの主要なセクターは、貧弱な会計と財政によって犠牲となっています。」とシンクタンク機関のヴェリッチ・リサーチは昨年の3月にレポートしました。

総税収の70%以上が間接税であり、税金が乱雑に一晩で変わるという状況は、UNDPがレポートで指摘したとおり、政府はガバナンスを改善するインセンティブをもっておらず、徒に市民の経済的自由を侵害していると言えます。

歳出により制限がかかるべきです。国会は、市民の保持する権利や自由に対して、それを侵害することはできないはずなのに、過剰で無駄な支出が維持されているため、段々と増していく負債の重荷が、国民に負担させられているのです。

大統領選と場合によれば国会議員選挙がある2015年は「チェンジ」よりも「リフォーム」がキーワードとなるべきでしょう。

海外活用コラム 翻訳:GTAC(2015年2月17日付)

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