【コラム】曲がり角を迎えるスリランカの国債戦略

IMG_2955

IMG_2955財政問題に取り組む必要がある点は、スリランカも日本と同じですが、スリランカの場合、これまでインフレによる高い国債利率が悩みどころでした。インフレ率が低下してきている今、新たな国債の発行について、スリランカ中央銀行総裁へインタビューした記事「INTERVIEW-Sri Lanka waiting for opportune time to raise up to $1.5 bln bond」がロイターより配信されていますのでご紹介します。


◯低金利での借り換えを狙う

スリランカは借り換えのために、長期の償還期間で最大15億ドルのソブリン債を発行するタイミングを計っていると、中央銀行のアルジュナ・マヘンドラン総裁がインタビューで答えています。

スリランカが最後にソブリン債を募集したのは、2014年4月の5億ドル分で、その時には5.125%の利回りをつけました。「インフレ率が下がっているため、我々は好条件の利率で発行できるはずだ」とマヘンドラン総裁はコメントをしています。

スリランカの1月のインフレ率は、新政権が燃料の価格を下げたこともあり、先月の3.2%から0.6%に落ちています。「20年か30年の長期償還が好ましい。私たちは金利を上げて国の負担を増やしたくはない」とマヘンドラン総裁は述べています。

中央銀行としては、米国FRBの利上げ予測と、ギリシアの財政問題が新興債券市場に与える影響を冷静に分析しながら、最適なタイミングを計っているとのことです。

760億ドルの経済規模では、選挙期間中にソブリン債を通じて資金を調達することが難しかったために、1月8日の大統領選後すぐ、中央銀行は5億ドルの債務を外貨準備金から返還しました。このこともあり、1月の外貨準備金の残高は大幅に減り、それが米ドルに対してのスリランカ・ルピー安を招きました。

「今年はもう償還を迎えるものが多くないため、通貨安への圧力はなくなったと思う。実際、ここ数週間で外貨準備金は、輸入の4カ月分を十分にまかなえる70億ドルまで増えている」と中央銀行総裁はコメントをしています。

為替市場がとても小さいために、ルピーの供給量がボラティリティに直結し、また小さな取引によっても、ボラティリティを生む可能性があると、記事では指摘しています。そのためスリランカ中央銀行はコール市場においてボラティリティが高まらないよう、手を打っています。

「今年中旬に向け、インフレ率が下がっていくことで、金利をより抑えることを狙う」と最後に、マヘンドラン総裁のコメントを引用して、記事を締めくくっています。

出典:http://in.reuters.com/article/2015/03/03/sri-lanka-economy-bond-idINL4N0W52SI20150303

海外活用コラム 執筆:GTAC(2015年3月11日付)

この記事はお役に立ちましたか? 幻冬舎総合財産コンサルティングが運営する無料会員組織「カメハメハ倶楽部」に登録すれば、最新の関連情報やセミナー/イベントの開催情報などをいち早くお受け取りいただけます。無料会員登録は、登録フォームからどうぞ。